第1話 魔王学院の不適合者
「——よく聞け。愛しき子孫どもよ。お前達の始祖は帰ってきた」 二千年前、暴虐の限りを尽くした史上最強の魔王アノス。そんな彼の血を引く後継者、《魔皇(まおう)》を育成するべく、現代の魔王学院では入学試

第2話 破滅の魔女
「殺したぐらいで死ぬなら、俺は二千年前にとうに死んでいる」 始祖としての莫大な魔力を有しているにも関わらず、《不適合者》の烙印を押されてしまったアノス。彼はそんな不当な扱いも意に介さず、圧倒的な実力

第3話 サーシャの真意
「サーシャ……ただですむとは思っていないだろうな」 「最後に、あなたに会えてよかったわ」。意味深な言葉を残したサーシャの真意を掴めぬまま時は経ち、魔王学院では特別授業として、七魔皇老アイヴィスによ

第4話 十五の誕生日
「俺が魔王アノス・ヴォルディゴードだ」 「十五歳の誕生日……。午前零時に私は消える……」。ミーシャが衝撃の事実を告げる。アイヴィス・ネクロンの掛けた魔法により、仮初めの生を過ごしていたミーシャは"

第5話 転入生
「俺に抜けぬ剣など、この世に一本しかない」 ミーシャ、サーシャとの邂逅。アイヴィスとの激闘も記憶に新しい中、魔王学院では、七魔皇老をも打ち負かす実力者、《錬魔の剣聖》レイが転入生として現れる。レイ

第6話 魔剣大会
「一分で終わらせてやろう」 班別対抗試験での活躍を認められ、アノス班に加入する事となったレイとミサ。その後、アノス家にて行われた祝勝会で喜びを分かち合ったのも束の間、魔剣大会への参加者として、レイ

第7話 母の言葉
「嘘つきの行く末は、地獄だ」 「皇族派がどんな罠を仕掛けてこようと打ち砕く」。そう決心したアノスは、父グスタから託された剣を手に、魔剣大会の一回戦へ臨む。また同時刻、選手控室にて己の胸元を強く押さ

第8話 二人の決勝戦
「今は俺とお前だけの時間だ」 ディルヘイド魔剣大会決勝————アノスとレイが激突する。シーラを人質に取られ、実力を出し切れない状況へ追い込まれた両者は一つの決断を下す。そして決着の瞬間、突如舞台に

第9話 勇者学院の謎
「何を言っている。一秒で着く」 魔剣大会も幕を閉じ、アノス達は勇者学院との交流授業のため、人間界・アゼシオンへと赴く。現地で各自行動をとる中、「調べ物がしたい」というアノスは、勇者学院へ向かい、“

第10話 学院別対抗試験
「——あとは俺に任せておけ」 アノス達は勇者学院との学院交流初日を迎えた。しかし“学院交流”とは名ばかりで、勇者学院の面々は、歓迎ムードとは程遠い雰囲気。魔王学院三回生首席のリーベストが魔法の発動に

第11話 命の輝き
「……ほう。なかなか歯ごたえのある者もいるようだな」 学院別対抗試験第二戦が開始された。ハイネ達に敗北したリーベストの悔恨を引き受け、アノス達は勇者学院の面々と対峙する。作戦は必要なら考えると、莫大

第12話 禁忌の魔法
「全員まとめて、幸せにしてやればいいのだろう?」 「お願い。ゼシアはボクにしか止められないぞ」。ディエゴによって瀕死まで追い詰められたミーシャを抱き上げ、神殿の奥間へと向かうアノス。そこにはエレオノ

第13話 世界が愛に満ちるように
「生きよ!! 魔王が戻る、その日まで……!!」 全ては二千年前から始まっていた。黒い仮面の男・アヴォス・ディルヘヴィアの正体が明らかになり、事態は急転する。二千年を経ても癒えぬ魔族と人間の禍根。その

第1話 神の授業
「この平和な世でわざわざ俺に挑んだのだ。相応の覚悟はしていような」 人と魔族の戦争を阻止したアノスの前に、四邪王族が一人、 エールドメード・ディティジョンが魔王学院の教師として現れた。 しかもエール

第2話 魔王の知恵比べ
「ハンデなどいくらあっても足りはしないぞ。なにせ、この俺に挑むのだ」 魔王学院に潜む“神の子”を探すアノスたち。仲間たちが二千年前の魔族から襲撃を受ける中、アノスは熾死王軍参謀、ジーク・オズマと知恵

第3話 精霊の学舎
「これからだ。お前たち、とっておきの芸を出せ」 遠征試験の名目でゼーヘンブルグを訪れたアノスと一回生たち。 アノスの目的は「精霊の森アハルトヘルンで待つ」と伝言を残したかつての右腕、シン・レグリアで

第4話 精霊の試練
「それがお前の真体だったわけだ―」 精霊王に謁見するため、大樹エニユニエンの試練に挑み続けるアノスたち。 次なる試練「グニエールの階段」は20本の道から5本の正解を選ぶという、ほとんど運試しの難問だ

第5話 皇族と混血の狭間で
「せいぜい栄華の夢を見ているがよい。本物の魔王が帰るまでな。」 デルゾゲードに現れたアヴォス・ディルヘヴィアは伝承と噂に支配されたミサだった。彼女はディルヘイド中の魔族に自身を信奉させ、アノスを滅ぼ

第6話 母なる大精霊と魔王の右腕
「俺の名はアノシュ。アノシュ・ポルティコーロだ。」 アノスたちはデルゾゲードの地下迷宮に潜入。 アヴォス・ディルヘヴィアとの対決の前に、ミサの出生の秘密、アノスの右腕シン・レグリアの意図、そして大精

第7話 ただ一振りの剣の如く
「やられても愉快そうに笑っているのだから始末に負えぬ。」  二千年前の大精霊の森アハルトヘルン。少年の姿に変化したアノスは旅芸人アノシュ・ポルティコーロと名乗り、しばらく滞在して調査することに。アノ

第8話 魔王のいない魔族の国
「せめてこの夢でぐらいは、救われねば嘘だろう。」  アハルトヘルンでのアノスたちの調査は続く。アヴォス・ディルヘヴィアの《暴虐の魔王》としての根源を変えることは叶わないが、レノからあるヒントを得たア

第9話 二千年後に祈りを込めて
「目をそらすなよ、ミーシャ。俺たちはそれを見届けるために、ここまで来たのだ」  二千年後に起こりうるアノスと人間の衝突を回避するため、勇者カノンは自らが偽りの魔王となる計画を進め、シンもその決意を認

第10話 憎しみは過去に
「そんなに俺とまともにやり合うのが怖いか? アヴォス・ディルヘヴィア」  大精霊レノとシンが辿った悲劇を見届け、現代のデルゾゲードに戻ってきたアノスたち。そこではアヴォス・ディルヘヴィアに洗脳された

第11話 その宿命を断ちきるために
「お前は心おきなく奴を滅ぼせ。後のことなど気にせずにな」  愛するミサを解放するためアヴォスに挑むレイ。しかし天父神ノウスガリアがアヴォスに加勢し、レイのエヴァンスマナの力を封じてしまった。そこにア

第12話 不適合者
「そんな神ならば、この世にいらぬ」  ついに理滅剣ヴェヌズドノアを掌握したアヴォス・ディルヘヴィア。《暴虐の魔王》のすべてを奪い君臨する敵に対し、アノスは余裕の笑みを向けるが…。さらに《神の子》でも

第13話 創造の月
「ミリティア、お前の想いを聞かせてくれ」  神話の時代。《創造の月》を堕とさんとするアノスは創造神ミリティアと出会い、彼女と交流を重ねていく。――そして現在。世に暴虐の魔王であることを知らしめたアノス

第14話 選定の神
「全員まとめて幸せにしてやると言っただろう」 竜が目撃されたアゼシオンを調べるため、学院交流を名目に勇者学院を訪れたアノスたち。勇者学院ではエミリアが教鞭を執るが、その奮闘も空しく、レドリアーノたち

第15話 神代の学府
「選定神が俺を選んだそうだが、 そもそもそんな神に出会ったことがない」  エールドメードは学院生たちに竜討伐の訓練を施す。それは実際に竜を呼び寄せる危険な実戦だった! 竜の巣穴に乗り込んだアノスたち

第16話 ちっぽけな勇気を合わせながら
「今日のお前は良い先生だったぞ、エミリア」  竜討伐の魔法《竜縛結界封(デ・ジェリアス)》に挑むエミリアと勇者学院生たち。しかしラオスたちと協調が取れずに失敗。そのとき彼女は、彼らの無力感を垣間見る

第17話 誇りの戦い
「竜は勇者学院が討伐する。俺たちがやるべきことは、それ以外だ」  竜の大群がアゼシオンに迫る! 勇者学院生たちは自らの手で故郷を守るため、アノスたちの力を借りず竜討伐へ。エミリアの指揮の下、勇者学院

第18話 全能なる魔王
「お前が滅びを願っていないのなら、俺が救ってやろう」  アヒデはミッドヘイズが滅びることを告げる。しかしその神託はアルカナの真意に反していた。シンも加わり、両者はついに対決へ! アヒデは自身にアルカ

第19話 大魔王教練
「明日までにお前たちの実力を桁違いに上げてやろう」  その日アノスは、少女と暮らしていた過去の夢を見た。少女は、奇しくもアルカナという名前で……。さらにサーシャとミーシャの融合体を、竜人たちが背理神

第20話 神竜の国
「では、アヒデを教皇の手土産に引きずって来るとしよう」  地底世界ジオルダルの首都ジオルヘイゼに到着したアノスは、不穏な様子のエールドメードを追って教会へ。そこで彼らは竜を召喚する盟珠を得る。さらに

第21話 魔王讃美歌第6番『隣人』
「お前たちの歌が地底の民にどう響くのか、俺も見てみたいものだ」   神竜の祭礼で奉じられる来聖捧歌が、アヒデの策略で中止の危機に追い込まれた!エレンたちファンユニオンは代理を頼まれ、ディルヘイド魔王

第22話 痕跡神リーバルシュネッド
「振り付けなどもない歌が、俺に響くとでも思ったか」  それぞれの国の未来のために、アノスと教皇ゴルロアナが激突! ゴルロアナは音を司る福音神ドルディレッドの力による福音魔法で猛攻を仕掛ける。アノスは

第23話 夢で交わした約束
「そんなものはいらぬ。可愛い妹がいてくれれば、それでいい」  アノスの父親を名乗る幻名騎士団団長セリスは、ミリティアがアノスに偽の記憶を与えたと語る。セリスが去ったあと、アノスと記憶を取り戻すことが

第24話
原作:秋 氏によるライトノベル。WEB小説サイト「小説家になろう」にて2017年4月より連載が開始、 そして、電撃文庫(KADOKAWA刊)より2018年3月から刊行。 現在までシリーズ累計部数は22